遠心移動による非抜歯矯正(抜かない矯正)が得意な矯正装置|巣鴨の歯医者

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遠心移動による非抜歯矯正(抜かない矯正)が得意な矯正装置

投稿日:2023年6月14日

カテゴリ:矯正ブログ

こんにちは、巣鴨S歯科矯正歯科です。

矯正治療に使用する装置はいろいろありますが、本投稿では

・非抜歯治療

・遠心移動が得意

な矯正装置であるマウスピース型矯正装置(インビザライン)について記載したいと思います。

 

そもそもなぜ歯を抜かなきゃいけないの?

今、気になっている歯並びをきれいにするには、その悩んでいる歯を整えるための場所が必要です。

その為に、矯正歯科治療では歯を抜いてその場所を作り、歯並びや噛み合わせを整えるということをします。

それが便宜抜歯です。

(便宜抜歯について詳しくは下のブログをご覧ください)

抜く歯はそこじゃない! 矯正便宜抜歯の部位選択

当院の矯正の抜歯は痛みと負担を矯正医の技術で軽減させています

歯並び噛み合わせが気になり、歯医者さんで矯正治療の相談をしたところ

「歯を抜かないと歯が並びません」と言われ、

「抜くくらいなら矯正治療をしなくていいやっ」と思っている方も少なくないと思います。

 

歯並びが悪いと、将来抜けてしまう歯が多い?

実は、抜くことを避けるために、

矯正治療をしないまま歯並び噛み合わせが悪いままの方が、

歯に負担をかけ続けることになり、

将来的に虫歯や歯周病、歯が割れたなどの原因で、

歯を抜かなくてはならなくなり

結果的に、失う歯の本数が矯正治療の便宜抜歯で抜く本数よりもずっと多くなってしまう

ということになり兼ねないのです。

(そのような理由で、当院では見た目は勿論ですが、歯への負担や寿命を考えて患者さんに矯正治療をお勧めすることが多いです)

とは言え、歯を抜くことに躊躇するのは勿論のことだと思います。

 

歯を抜かないで矯正治療を行うには?

矯正治療の患者さんの全員が歯を抜く訳ではありません。

 


歯を抜かないで済むくらいのガタガタや嚙み合わせの方

 

歯を抜かなくでも治療が出来る条件が整っている方は、

 

抜かない治療(非抜歯)を検討することもできます!

 

それは

1.歯を抜かないで済むくらいのガタガタや噛み合わせの方

2.歯を抜かなくでも治療が出来る条件が整っている方

という方が該当します。

 

1.歯を抜かないで済むくらいのガタガタや噛み合わせの方


「歯が並ぶ土台=顎の骨」には人それぞれで大きさがありますが、

顎の骨のサイズに合わせて可能な限り幅を広げることにより、今の歯並びや噛み合わせを改善できる方は歯を抜かずに歯列の幅を広げることにより歯並び・噛み合わせを治します。

しかし、歯列を広げすぎると顎の骨から歯の根っこが飛び出てしまうということが起こりかねません(フェネストレーション)。

そのため、歯列を広げるには顎の骨の幅の中で、さらには噛む時の何十キロという力を受け止めるのに十分な骨の量が確保できる位置という非常に限られた範囲でしか広げられません。

しかし、その範囲内の歯の移動量で充分に解決できる場合には、ワイヤー矯正でもマウスピース型矯正装置(インビザライン)でも、歯を抜かずに矯正治療を行うことが可能です。

 

2.歯を抜かなくでも治療が出来る条件が整っている方


歯列を広げる以外に歯を後ろに動かしていく(遠心移動)という方法で歯を抜かずに並べる方法があります。

これには、患者さんのお口の中の状態と顎の骨の状態と歯並び・噛み合わせの状態で適応出来るかどうかが分かれます。

 

①お口の中の状態=親知らずがない、または抜歯してある
(または親知らずなら抜歯しても良いという方)

 

②顎の骨の状態=第二大臼歯(12歳臼歯)の後ろに骨の余裕があるか

 

の2つが条件です。

 

①お口の中の状態=親知らずがない、または抜歯してある

または親知らずなら抜歯しても良いという方)


通常、矯正で歯を並べる対象になるのは上顎下顎の第二大臼歯から第二大臼歯までです(12歳臼歯)。

そのため歯列を後ろに動かしていく治療の場合には第二大臼歯(12歳臼歯)の後ろの親知らずが邪魔になってしまいます。

特に、下顎の親知らずは横向きに埋まっていることがあるので、つっかえ棒のようになって邪魔をしてしまいます。

途中の歯を抜くことには抵抗があるけど、親知らずなら抜いても良いという患者さんには、

矯正治療開始前に親知らずの抜歯をしていただくことで遠心移動が可能になる場合があります。

 

②顎の骨の状態=第二大臼歯(12歳臼歯)の後ろに

骨の余裕があるか


人間の顎の骨の形として、上顎下顎ともに第二大臼歯の後ろは骨が上に上がっていくような形をしています。
そのため、そのせり立っている骨までの距離分しか後ろに歯を動かしていくことが出来ません。

(図、赤矢印部分)

レントゲンやCTで骨の形を計測し、そこまでの遠心移動量で充分に歯を並べることが出来ると診断できた場合のみ、歯を抜かないということを選択できます。

 

歯を後ろに動かしていく(遠心移動)治療が得意な装置とは?

答えは、マウスピース型矯正装置(インビザライン)です。

この装置は、他の歯を支えにして、1本づつ歯を動かしていくことが出来る為、遠心移動には大変有効な装置です。

 

勿論ワイヤー矯正でも遠心移動は可能ですが、

その際には上顎の内側にインプラントアンカーというチタン製のネジを打って支えにして、

内側にもパラタルアーチ等のワイヤーの装置を別に使用して引っ張らなければいけません。

 

インプラントアンカーもパラタルアーチも非常に良く使われる装置ではありますが、

マウスピース型矯正装置(インビザライン)での遠心移動は一つの装置で完結するため

お口の中が非常にシンプルです。

また、マウスピース型矯正装置(インビザライン)ではストリッピング(IPR,ディスキング)という(歯と歯の間をヤスリ掛けして隙間をつくる)技術を合わせて使うことにより抜歯をせずに矯正治療を行える場合があります。

(ストリッピング(IPR,ディスキング)について詳しくは下のブログをご覧ください)

歯を削り矯正治療を進める方法、失敗の原因とリスクについて~ディスキング、ストリッピング、IPR~

 

なんでもマウスピース型矯正装置(インビザライン)で治せるわけではありません

マウスピース型矯正装置(インビザライン)が苦手な治療はたくさんあります。

きちんと矯正治療を行うためには抜歯を必要となる場合はありますが、

抜歯をして矯正治療を行う方には、マウスピース型矯正装置(インビザライン)は現状の機能だとあまりお勧めしません。

勿論、なんでもワイヤー矯正で治せるわけでもありません。

ワイヤー矯正か、マウスピース型矯正装置(インビザライン)か、

お一人お一人のお口の状態、歯の状態、骨格の状態、ライフスタイルに最も適した方法を選択することが非常に重要だと考えます。

 

 

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