歯並びを悪くするお口の悪い癖 〜舌癖〜
投稿日:2022年2月16日
カテゴリ:矯正ブログ
こんにちは、巣鴨S歯科矯正歯科です。
突然ですが、みなさんは何もしていない時、
舌(ぜつ、ベロ)をどうしているか考えたことはありますか?
一般の方々にとっては考えもしないことでも、
わたしたち歯科医療従事者のなかでは、
”舌”がどのようになっているか、
はすごく重要なポイントです!
舌は咀嚼、嚥下、呼吸、発音などで大切な役割を持つ
咀嚼
舌は口の中に入ってきた食べ物を歯の上に移動させ、
噛み砕かれた食べ物はまた舌によって拾い上げられ
歯の上に移動し噛み砕かれます。
咀嚼中に大切な役割を担っています。
嚥下
噛み砕かれた食べ物は舌によって咽頭付近まで運ばれます。
舌が口蓋に接触し陰圧を作り出し、ゴックンと飲み込み運動を行います。
嚥下をするときも大切な役割を担っています。
呼吸
舌が口蓋と接触することで、気道を広がり空気の通り道を確保し、
鼻呼吸をしやすくします。
舌の力が弱かったり、正常なポジションに位置できないと、
”口呼吸”となり歯並びが悪くなる原因となります。
発音
舌は筋肉によって様々な形に変形することができます。
その様々な形に変形させながら口蓋(うわあご)に接触し、
種々の発音を作り出す重要な役割を担っています。
舌癖 ~舌が正しいポジションではない~
歯の位置関係、つまり歯並びは、顎の大きさだけでなく、
頬の内側や舌の力からも影響を受けます。
歯へと適切に舌の圧力が加わらないと、
唇から受ける力や頬からの力とのバランスが崩れてしまい、
歯並びが悪い原因になります。
舌の力が強すぎる場合
歯列に内側からかかる力が強くなってしまい、
本来あるべき歯列弓から歯がハミ出してしまいます。
いわゆる出っ歯になってしまいます。
舌の力が弱すぎる場合
歯列に内側からかかる力が不足し、歯列弓が正常に広がらず、
叢生や出っ歯、八重歯などの異常を引き起こす原因となります。
正しい舌の位置
正しい舌の位置は、
上顎の前歯の後ろにある”スポット”と呼ばれる場所に舌の先端が位置している状態です。
参考までに。歯が生えていない乳児でも、しっかりと舌の先端をスポットに接触させています。
低位舌 ~舌が低い位置に下がった状態~
低位舌を放置しておくと、
前述した不正咬合につながるだけでなく、
種々の健康被害につながります
(発音に問題が生じたり、口呼吸、無呼吸症候群など)。
日々の意識や舌の位置を維持するトレーニングを行って正しい位置を覚えましょう。
お口がぽかんと空いていて、
口呼吸が主になっているお子様は、舌がうまく使えていないかもしれません。
将来、歯並びが悪くなってしまうかもしれません。
歯科医院での早めの相談をおすすめします。
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