上顎前歯の見た目を審美治療で改善した症例|巣鴨の歯医者

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上顎前歯の見た目を審美治療で改善した症例

上顎前歯の見た目を審美治療で改善した症例

初診時の口腔内

こちらは他院にて矯正治療が終了し、上の前歯の審美性の改善を主訴に来院された患者さまです。上顎前歯部には、コンポジットレジンによる修復処置が施されており、経年劣化による変色や着色、矯正器具を除去したときにレジンが剥離したであろう痕跡など、審美障害が認められました。

患者さまの上顎前歯部は、コンポジットレジンによる修復治療にて審美性がかなり改善されているため、わかりにくい状態ですが、右上2、左上1、左上23の前歯を失っている状況です。

患者さまの上顎前歯の治療歴について

患者さまの上顎前歯の治療歴

通常は上顎犬歯はまっすぐ下に降りる様に萌出し、側切歯(図の2番)と第一小臼歯(図の4番)の間のスペースに並びます。

患者さまの上顎前歯の治療歴

患者さまの上顎犬歯(図の3番)は位置異常により正常に萌出せず、右上側切歯(図の2番)、左上中切歯および側切歯(図の1番・2番)の歯根吸収を起こしてしまったため、保存不可能と診断、抜歯を行いました。

患者さまの上顎前歯の治療歴

矯正治療によって位置異常のあった上顎犬歯の牽引を行い、欠損部位へのコンポジットレジンによる一時的な修復と審美的形態修正を行っていました。

治療計画の立案

歯科材料は決して一生持つものではありません。加齢による歯肉や歯槽骨の状態の変化は誰にでも起こるものであり、審美性が重視される部位の再治療は長く持っても10~20年の期間で訪れる可能性が高いです。

治療計画の立案

審美性を重要視するのであれば歯質の削る量を増やし、セラミックスクラウンによる補綴処置を行えばよいでしょう。しかし、審美性に優れたオールセラミックスクラウンによるかぶせ物治療は、健全歯質を約60~70%削合するというデータがあります(Edelhoff, 2002)。

患者さまは20代の女性で、将来的に再治療を複数回行うことが予想されます。歯質の保存が多いほど、再治療時の選択肢は広がると考えられます。患者さまと相談させていただき、ダイレクトボンディング治療と接着ブリッジによる治療を計画しました。

右上3ダイレクトボンディング治療

右上3ダイレクトボンディング治療

シェードテイキングを行い、使用するコンポジットレジンの種類を決定します。

右上3ダイレクトボンディング治療

健康な歯はなるべく削らない様にブラックライトを当てながら、コンポジットレジンを除去します。本来の上顎犬歯の形態が見えてきました。

ラバーダム防湿ラバーダム防湿を行います。

ラバーダム防湿についてはこちらの症例>>をご覧ください。

エッチング

リン酸によるエッチング処理を行います。エナメル質の表面を一層だけ溶かし、粗造にします。表面積が増えレジンの接着力が向上します。

右上3ダイレクトボンディングボンディング処理を行います。エナメル質とレジンを接着する糊の役割をします。

右上3ダイレクトボンディング

レジン充填を行い形態回復を行います。先に切縁部分を充填し、その後、全体の充填を行います。

右上3ダイレクトボンディングエアーバリア材も用いて光照射を行い、完全硬化させ、形態修正と研磨をします。

右上3ダイレクトボンディング完了

メンテナンス時に研磨をして艶の回復ができるように、審美性を害さない程度に分厚めに充填しました。

左上3ダイレクトボンディング治療

左上3ダイレクトボンディング左上3もダイレクトボンディング治療で審美面を改善します。

左上3ダイレクトボンディング

右上3同様に、まずは既存のコンポジットレジンを除去します。

左上3ダイレクトボンディング

ラバーダムを装着し、コンポジットレジンによるダイレクトボンディングを行います。

左上3ダイレクトボンディング

欠損部分に仮歯を接着します。

左上3欠損部への接着ブリッジ治療

接着ブリッジによる治療は後述するメリットがあるため、近年では前歯部を中心に選択されることが広まってきている治療方法です。

また10年生存率が98.2%と高く、インプラント治療や従来型のブリッジ治療と比較しても同等の臨床成績報告があります(Kern, 2017)。

左上3欠損部への接着ブリッジ治療左上3欠損部の仮歯を外します。

左上3欠損部への接着ブリッジ治療

支台歯形成を行います。形成はエナメル質の範囲内にとどめます。修復物がしっかりとシーティングするように軸面を形成し、隣接面にボックス形成を施します。その後、通法に従いシリコン材料による精密印象(精密な型取り)をしました。

左上3欠損部への接着ブリッジ治療

レジンにて仮歯を製作し、仮付けをして完成までの期間中の審美性の確保に努めます。

左上3欠損部への接着ブリッジ治療

完成した技工物をレジンセメントにて接着します。

治療完了

左上3欠損部への接着ブリッジ治療

咬み合わせの調整を行い治療が終了しました。患者様には大変満足いただきました。

治療前後の比較

【治療前】

治療前

【治療後】

治療後

年齢/性別 20代 女性
治療期間 3ヵ月
治療回数 6回
治療費 自費 診察料8,800円(税込)/回
自費 精密印象採得 8,800円(税込)/歯
自費 ダイレクトボンディング 75,900円(税込)/歯(本症例では2歯分。診察料、ワックスアップ、ダイレクトモックアップ含む)
自費 接着ブリッジ ジルコニアボンドタイプ 307,600円(税込)/歯
合計 485,800円(税込)
リスクなど ・被せ物や修復物に強い衝撃が加わると破損する可能性があります。
・知覚過敏や疼痛を生じる可能性があります。

つめ物・かぶせ物(審美治療)ページ>>

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