症状がない神経の治療をした歯が膿んでいると言われた。。。|巣鴨の歯医者

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症状がない神経の治療をした歯が膿んでいると言われた。。。

投稿日:2022年3月1日

カテゴリ:院長ブログ

こんにちは、巣鴨S歯科矯正歯科です。

 

先日、来院された患者様に

「他院にて神経の再治療の必要性があると言われたのですが、

特に痛くもないし

本当に治療が必要でしょうか?」

と相談されました。

 

いわゆる、セカンドオピニオンになります。

 

セカンドオピニオンについて

主治医から病気だと診断された際に

別の医師に診断結果、治療方針等の意見を求めることをいいます。

治医からの紹介状やレントゲンがあると助かります。

紹介状やレントゲン資料がない場合は新たに資料採得が必要となります。

 

診断がいっしょでも、

歯科医師によって治療方針、治療方法が異なることもあり、

治療の選択肢が広がるかもしれません。

 

ただし、セカンドオピニオンは保険適用外となりますので、

各歯科医院に問い合わせたり、

ホームページ等で自費負担額を確認しておくとよろしいかと思います。

 

 

患者様の相談内容を整理すると、

 

・レントゲンを撮影し、過去に神経の治療を行った歯の根尖に透過像があった

自覚症状なし

・1年前に治療したばかり

です。

 

つまり、

膿んでいる可能性がある歯の再治療をすべきかどうか

です。

 

神経の治療が必要かどうかを判断するためには数多くのポイント診査し、

総合的に診断していきます。

 

以下、簡単にポイントです。

①レントゲン写真の透過像の大きさがどうなっているか

レントゲンはあくまで撮影した時のデータでしかありません。

だんだんと透過像大きくなっているのか(悪化している)

あるいは、小さくなっているのか(治ってきている途中)

そもそも変化がないのか(透過像が残ったまま治っているかも?瘢痕治癒などとよばれます。)

 

1枚のレントゲンだけでは判断は難しいです。

 

??? 根尖に透過像がある=膿んでいる ???

 

と考えるのは早とちりかもしれません。

 

②根管充填の緊密さ、根管充填材と根尖の位置関係

レントゲン上でしっかりと根管治療がされているように見えるかを判断します。

 

③歯冠補綴(被せ物)における質

レントゲン上で、土台や被せ物の適合がしっかししているかを判断します。

 

④ラバーダム防湿をして根管治療を行ったか

レントゲン上でしっかり治療しているように見えても、

ラバーダム防湿にて感染がコントロールできていなければ

細菌感染が生じているかもしれません。

 

⑤神経の治療の成功率について

私が知っている勉強会、セミナー等で得た知識では海外の文献等のデータでは

・抜髄……90%以上

抜髄とは、むし歯が大きく神経まで達してたため神経を取る処置のことです。

 

・感染根管治療……78%以下

などが神経を治療した場合の予後判定に考えなければならないポイントです。

 

今回の相談における私の意見としては、

 

経過観察での対応をおすすめ

という結論に至りました。

 

今回はあくまで、神経の治療に対する一例だけでしたが

 

このように、歯科医師によって診断が異なることはたくさんあります。

 

 

納得せずに治療を受けて

 

あとあと悩まれている患者様を今まで数多く見てきましたので

 

この投稿を書かせていただきました。

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